“釣縄”の読み方と例文
読み方割合
つりなわ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たった一つ喜界島の昔話集に採集せられたものは、是は兄弟でなくて二人の漁師りょうし、一人が友だちの釣縄つりなわを借りて流してしまう。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
裸一貫になったかと思うと、車井戸の釣縄つりなわの一方をあくまで高くつるし上げて、釣瓶つるべを車へしっかりと噛ませておいて、その縄を伝って垂直線に井戸の底へ下って行きました。
これを保留し且つ前代の考察に取り入れてゆく労苦は、今も若干の痕跡を伝えている網や釣縄つりなわの比ではない。そのために人はしばしば現代の空気の中に、遠い寂寞せきばくの世を推理しようとするのである。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)