針線しんせん)” の例文
……時計の刻む音は、火の気のない寂然しんとした広間に響いて、針線しんせんは目に見えぬ位に、しかし用捨ようしゃなく進んだ。
(新字新仮名) / 小川未明(著)
一、第二期に入る人もとより普通の俳句を解するに苦まずといへども、用意の周到なる、針線しんせん緻密ちみつなるものに至りてはこれを解する能はず。大家苦心の句をとって平凡と目するに至ることあり。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)