金壺かなつぼ)” の例文
鬼髯おにひげが徒党を組んで左右へ立ち別かれ、眼の玉が金壺かなつぼの内ぐるわに楯籠たてこもり、まゆが八文字に陣を取り、くちびる大土堤おおどてを厚く築いた体、それに身長みのたけやぐらの真似して
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
耳鼻科の金壺かなつぼ教授とが、正木博士と協力致しまして、医学研究上の目的に使用すべく製作されましたもので
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
押入にブラ下がつてゐるのは、四十七、八の薄汚うすぎたない男、月代さかやきげちよろで、高い鼻筋が曲つて、クワツと開いた金壺かなつぼ眼、いかにも繪に描いた貧乏神のやうな感じです。
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
唇を噛んで、少し金壺かなつぼな眼を光らせました。
唇を噛んで、少し金壺かなつぼな眼を光らせました。