酒問屋さかどいや)” の例文
いつでも村の御祭礼おまつりのように、遊ぶが病気やまいでござりましたが、この春頃に、何と発心をしましたか、自分が望みで、三浦三崎のさる酒問屋さかどいやへ、奉公をしたでござります。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
丁度今のように神田で雨に降り出されて、酒問屋さかどいやの戸の締っている外でしゃがんでいると、そこへ駆け込んだやつがある。見れば、あの酒井様にいた亀じゃあねえか。己はびっくりしたよ。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)