邑久おく)” の例文
この形の鈴は三番叟さんばそうの舞ぐらいにしか今はもう見られないが、備前の邑久おく郡でもこの草をコンガラ様の鈴と呼んでいる(『中国民俗研究』二号)。
かかる名蹟を畑として米の四、五俵得たりとて何の穫利ぞ。木戸銭取って見世物にしても、そんな口銭こうせんは上がるなり。また備前国邑久おく郡朝日村の飯盛いいもり神社は、旧藩主の崇敬厚かりし大なる塚を祭る。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
たとえば備前の邑久おく郡などで、ままごとをバエバエゴクというのは、かまの下にく火を形容した小児語がもとらしい。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
備前の邑久おく郡の入江なども、底はことごとくこの草でその間にナマコが住み、小さなトロールは藻の上をすべりつつ、その外に出たナマコの限りをさらえて行くようになっている。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
サイジ 備前びぜん邑久おく