“達眼”の読み方と例文
読み方割合
たつがん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして私が彼の豫期をみたすと、彼は彼で自分の達眼たつがんを誇つてゐた。次第々々に彼は私に深い力を及ぼすやうになり、私の心の自由迄も奪つて了つた。
達眼たつがんをもって情理を見極める、一種の大岡裁きで、もっぱら法の運用の面白さを描いたものである。
達眼たつがんは達眼を知るという。江漢老人の眼識めがねで見て、あれほどにめる人物ならば確かなものであろう、と東儀与力は、はやくその誰であるかを聞きたい気もちに駆られた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)