遁隠にげかく)” の例文
旧字:遁隱
宗吉は、しかし、その長屋の前さえ、遁隠にげかくれするように素通りして、明神の境内のあなたこなた、人目のすきの隅々に立って、うえさえ忘れて、半日を泣いて泣きくらした。
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)