退却あとずさり)” の例文
丑松はまだ詑び足りないと思つたか、二歩三歩ふたあしみあし退却あとずさりして、『許して下さい』を言ひ乍ら板敷の上へひざまづいた。何事かと、後列の方の生徒は急に立上つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)