迷溺めいでき)” の例文
ひとり、この男のみは、死でもなく、生でもなく、存在のかん迷溺めいできしていること、昨日も、今日も、変りがありません。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
たとえば定基の妻にしても妬忌ときの念が今少しすくなかったら如何に定基が力寿に迷溺めいできしたにせよ、強いて之を去るまでには至らなかったろうと想われる。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)