返目へんめ)” の例文
一度で得た記憶を二返目へんめ打壊ぶちこわすのは惜しい、たび目にぬぐい去るのはもっとも残念だ。「塔」の見物は一度に限ると思う。
倫敦塔 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
最初は留守だと思ったが、二返目へんめには病気で寝ているという事が知れた。障子の中で例の御師匠さんと下女が話しをしているのを手水鉢ちょうずばちの葉蘭の影に隠れて聞いているとこうであった。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)