トップ
>
迂闊
>
うっかり
ふりがな文庫
“
迂闊
(
うっかり
)” の例文
翌日、焼芋屋の店を
窺
(
うかが
)
ふと彼は例の如く
竈前
(
かままえ
)
に遊んでゐる。
併
(
しか
)
し昨夜の事を
迂闊
(
うっかり
)
饒舌
(
しゃべ
)
つて、家内の者を
閙
(
さわが
)
すのも悪いと思つたから、私は何にも言はなかつた。
雨夜の怪談
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
私は、
迂闊
(
うっかり
)
していたことをおかしく思いながら、通されて逢うと、幸三郎老人はなかなか話が分る。
幕末維新懐古談:40 貿易品の型彫りをしたはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
ところが、貴方は
迂闊
(
うっかり
)
それを告白してしまったんだ。貴方は
先刻
(
さっき
)
僕を診察して『何ともない、何ともない』といったときに僕の眼付を見なかった。ええ確かに見なかった。
誤診
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
「それが、
生憎
(
あいにく
)
とダンネベルグ様のお附添で、図書室に鍵を下すのを
迂闊
(
うっかり
)
してしまいました」
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
それは賊が利口な奴で、『
貨幣
(
かね
)
や紙幣は無難だが、宝石類は所持していても売っても足がつき易い』と考えたからです。当節は電信や電話というものがあって、犯罪者も
迂闊
(
うっかり
)
出来ませんよ。
ペルゴレーズ街の殺人事件
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
▼ もっと見る
最初に八時を打たせて、それから半を鳴らせたので、自分の家の時計を見ると、恰度八時三十二分だったと云う。そこで、朔郎を訊して見ると、
彼奴
(
あいつ
)
は
迂闊
(
うっかり
)
していたと云って、躍り上った始末だ。
後光殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
迂
漢検準1級
部首:⾡
7画
闊
漢検1級
部首:⾨
17画
“迂闊”で始まる語句
迂闊千万
迂闊者