輪音わおと)” の例文
キキキ、キキ……と奥の木立からきしみめぐッてくる牛車の輪音わおとに気づくと、門の衛士えじ滝口たきぐち義数よしかずはすぐ衛士小屋の部下を呼ばわって、待ちかまえ
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やがて、牛車の輪音わおとが、にぶく、重く、築土に添った道を、のろのろと、遠のいて行った。……聞こえなくなった。