車前おおばこ)” の例文
路傍の車前おおばこくき折曲おりまげて引懸ひっか引張ひっぱり、またはすみれの花の馬の首のようになった部分を交叉こうさして、むしろその首のたやすくもげて落ちるのを、笑い興ずるようになっているが
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そして、陽気が暖かになると、折々今日のような風に、海水帽にもんぺを穿いて、芝の間に繁殖するぺんぺん草や車前おおばこを取ったり、芝刈器で、ジョキジョキ芝を刈ったりした。
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
越後の刈羽かりわ郡で車前おおばこをウサギグサというのも、やはりこの草を飼料とするからかと思う。
角力取草という名は車前おおばこその他色々の草に付与せられていますが、菫をそう呼ぶ地方が一番に広い。京大阪を中心として、北陸関東から磐城いわきの一部まで、西南は中国四国にも及んでいます。