買冠かいかぶ)” の例文
意訳すると豪胆、勇壮、この上なしの偉人という名前なんだから、大抵の奴が眼をわしたね。最小限華族ヤンパンぐらいには、到る処で買冠かいかぶられたもんだ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
買冠かいかぶっていたんだ。——おめえばかりじゃァねえ、みんな買冠っていたんだ、あの男を。——決してあの男、うめえ役者でもなければ上手な役者でもなかったんだ。」
春泥 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)
「馬鹿らしい。それは、買冠かいかぶりじゃ。余り、大作を恐れすぎている」
三人の相馬大作 (新字新仮名) / 直木三十五(著)