トップ
>
譫言
>
うはごと
ふりがな文庫
“
譫言
(
うはごと
)” の例文
その後間もなくシャクは妙な
譫言
(
うはごと
)
をいふやうになつた。何が此の男にのり移つて奇怪な言葉を吐かせるのか、初め近處の人々には判らなかつた。
狐憑
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
床に
臥
(
ふ
)
せつて熱に
魘
(
うな
)
される間も、主人の機嫌を損じはしまいかと、それが
譫言
(
うはごと
)
にまで出る程絶えず
惧
(
おそ
)
れられた。三日目の朝、呼び出しの速達が來た。
業苦
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
夕方時々熱がでたり軽い
咳嗽
(
せき
)
をしたり、夜寝てから
譫言
(
うはごと
)
を言つたりする。それがとても凄いんださうです。
来訪者
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
病中の
譫言
(
うはごと
)
に「もう大阪から舟が着いた筈ぢや、早う見て来い。」と、絶えず云つてゐたさうである。
月を見ながら
(新字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
その代りお前の名前を
譫言
(
うはごと
)
に言つて居るあの娘は、この御殿と一緒に
木葉微塵
(
こつぱみぢん
)
に
碎
(
くだ
)
け散るよ。好い氣味だ、——あれはお前の
情人
(
いろ
)
だらう。知らなくつてさ、——お、もう口火は燃えきつた。
銭形平次捕物控:001 金色の処女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“譫言”の意味
《名詞》
譫言(せんげん 熟字訓:うわごと)
発熱などにより無意識のうちに発する言葉。うわごと。
筋が通らないこと。でたらめ。
(出典:Wiktionary)
譫
漢検1級
部首:⾔
20画
言
常用漢字
小2
部首:⾔
7画
“譫”で始まる語句
譫語
譫妄
譫
譫事
譫話
譫呆様
譫忘状態