誠意まごゝろ)” の例文
必定きつと思ひ直して下さるだらう、阿爺さんが正気にかへるも復らないも二人の誠意まごゝろ一つにあるのだからね
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
誠意まごゝろ籠る奥様の述懐を聞取つて、丑松は望みの通りに手紙の文句をしたゝめてやつた。幾度か奥様は口の中で仏の名をとなながら、これから将来さきのことを思ひわづらふといふ様子に見えるのであつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)