“観真”の読み方と例文
読み方割合
かんしん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その夜——凍りつく筆毛ふでげを走らせて、彼は、粟田口あわたぐちの草庵にいる養父ちちの範綱——今ではその俗名を捨てて観真かんしんとよぶ養父へ宛てて、書くにも辛い手紙を書き、あくる朝
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つらつら感じることのあったとみえて範綱は、ふたたび世間へ帰ろうとはせず、髪を下ろして、院の裏にあたるわずかな藪地やぶちひらいて草庵をむすび、名も、観真かんしんとあらためていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)