見目みめ)” の例文
鎌倉殿のお目に留まって以来、此の二、三年おやかたに仕えておりますが、見目みめ形は申すに及ばず、心も気質も優しい女性でございます、名は千手せんじゅまえと申します
王子も燕も気がついて見ますとそこには一人のわかい武士と見目みめ美しいおとめとがこしをかけていました。
燕と王子 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
、近日お目にかけようと思う。だが城内の人達だけでは目先が変わらなくて面白くない。百姓町人の隔てなく、木曽一円にふれを出し、見目みめよい男女をり集めるよう
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
岩手県上閉伊郡釜石町、板沢某という家の娘に見目みめよきものがあった。この娘ある日クワの葉を摘むとて裏の山へいったまま、クワの木の下に草履を脱ぎ棄ておいてそのまま行くえ不明になった。
東奥異聞 (新字新仮名) / 佐々木喜善(著)
その途中で木の柱に貼りつけてある芝居のビラを一枚はぎとった。それは宿へ帰ってゆっくり見るためである。また、板敷きの歩道を歩いて行く見目みめうるわしい一人の婦人を、しげしげと見送った。
見目みめのよいのが
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)