襦袢シヤツ)” の例文
今日阪神電車に乗ると、私の前にとしの頃は四十恰好の職人風らしい男が腰をかけてゐた。木綿物もめんものだが小瀟洒こざつぱりした身装みなりをしてゐるのにメリヤスの襦袢シヤツのみは垢染あかじんで薄汚かつた。
それを受取つた講演会の幹事は“Wash”を洗濯せんだくと読んで、ブライアン氏が多分一枚しかない亜麻ライン襦袢シヤツでも洗濯せんだくにやつて、そのせゐで遅れるのだらうと早合点してしまつた。
(実際幹事自身は麻の襦袢シヤツを一枚しか持つてゐなかつたらしい。)で、早速返電を打つた。
「貴方その身態みなりは何ですね、襦袢シヤツほころびからおへそが覗いてるぢやありませんか。」
駱駝の襦袢シヤツ3・24(夕)