蟾蜍ひき)” の例文
また一説にはこれら皆うそで実は尊者の名パトリックをノールス人がパド・レクルと間違え蟾蜍ひきを(パダ)い去る(レカ)と解した。
春の藪くぐもる蟾蜍ひきのふたたびと声つづかねばひとりうとしも
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
中世に及んで多少鶏に似たものとなりしが、なお蛇王の質を失わで冠を戴くとされた。最後には劇毒ある蟾蜍ひきの一種と変った。
紫の藪蒟蒻の花かげはまだ土ふかき蟾蜍ひきこも
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
しばしば蟾蜍ひきを育てたが、毎度蟾蜍が遠方にある小虫を見詰むると、虫落ちてそれに捉わるるを見、その後爬虫はちゅうや両棲類や魚学の大家、英学士会員ブーランゼー氏に話すと
蛇また蟾蜍ひきが雄鶏が産んだ卵を伏せかえして生じ、蛇形で翼と脚あり、鶏冠をいただくとも、八足または十二足を具え、かぎごとく曲ったくちばしありとも、また単に白点を頂にせる蛇王だともいう。
蟾蜍ひきが毒気を吹いて、遠距離にある動物を吸い落すというはこんな事で、恐怖でも何でもなく、虎や大蛇アナコンダが、鹿来るべき場所を知りて待ち伏せするような事で、蟾蜍や蛙の舌は