蟠踞ばんきよ)” の例文
仲哀ちゆうあい天皇の御世に又叛いて、神功皇后の三韓征伐の遠因をなしてゐるし、蝦夷えぞは勢力強大で、東海東山とうさんより奥羽地方にかけて蟠踞ばんきよし、長く化外の民として、平安時代に至る迄
二千六百年史抄 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
田原藤太が将門を訪ふたはなしは、此の前後の事であらう。秀郷ひでさと下野掾しもつけのじようで、六位に過ぎぬ。左大臣魚名うをなの後で、地方に蟠踞ばんきよして威望を有して居たらうが、これもたゞの人ではない。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)