たか)” の例文
折角、人が心で何か純真に求めかけると、俗物共は寄ってたかって祭の踊子のように、はたからかねや太鼓ではやし立てる、団扇うちわあおいで褒めそやす。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
自分がもしそれを持ったなら、まるで、変り羽毛の雛鳥ひなどりのように、それを持たない世間から寄ってたかって突きいじめられてしまうではないか。弱きものよなんじの名こそ、まこと。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)