トップ
>
虫蝕
>
むしく
ふりがな文庫
“
虫蝕
(
むしく
)” の例文
いやですよウだ。おっ
母
(
か
)
さんだって、若い頃には覚えがあるでしょ。なンともかンとも、あたしゃあ、あの
虫蝕
(
むしく
)
い
棗
(
なつめ
)
みたいな
押司
(
おうし
)
さんの顔を
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
わたくしはその実物を見ませんが、なにかの焼き薬か腐れ薬で
虫蝕
(
むしく
)
いのように書いたんでしょう。
半七捕物帳:55 かむろ蛇
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
きめておいたから、六波羅の内へ入って、せいぜい、鼻毛の毛抜きと
虫蝕
(
むしく
)
い本でもそばにおいて、独りでおうたくらな熱でも吹いているがいい
私本太平記:07 千早帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いや常に、五百ほどな用意はと、心がけるのだが、
虫蝕
(
むしく
)
いやカビにさせぬだけでも、骨が折れるわ」
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして袂から
煎豆
(
いりまめ
)
を出して、ぽりぽり食べ初めたが、時々、愛くるしい唇の間から、
虫蝕
(
むしく
)
いで黒くなった
糸切歯
(
やえば
)
が見え、あまり歯が丈夫でない
質
(
たち
)
とみえて固い豆がよく
噛
(
か
)
めない。
篝火の女
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
それを折々に「拝見」というかたちで、破損や
虫蝕
(
むしく
)
いなどのしらべにかかった。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
虫
常用漢字
小1
部首:⾍
6画
蝕
漢検準1級
部首:⾍
14画
“虫蝕”で始まる語句
虫蝕本
虫蝕折