虎豹こひょう)” の例文
木鹿王はいつも大象に乗って陣頭に立ち、立つやふしぎな法力を以て、風を起し、虎豹こひょう豺狼さいろう、毒蛇、悪蝎あっかつなどのたぐい眷族けんぞくのように従え敵陣へ進む。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
峨々ががたる山容は、登るほどけわしくなり、雨の日に洗い流された道は、河底をなしている。万樹はあだかも刀槍とうそうを植えたようで、虎豹こひょううそぶきを思わせる。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんな貧弱な兵力と愚陣を配して、われに向わんとは、犬羊をケシかけて虎豹こひょうと闘わせようとするようなもの——
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
高廉こうれんの妖法は、ただ宇宙の天色や気象に異変を呼び起すだけでなく、こつとして、炎を大地に生ぜしめ、また大洪水おおみずを捲きおこし、そうかと思うと、豺狼さいろう豼貅ひきゅう虎豹こひょうなどの猛獣群を
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)