“蘆葦(ろい)” の例文
巨木うっ蒼(そう)と天地を覆(おお)うとりました、蘆葦(ろい)の茫々(ぼうぼう)としげれることは咫尺(しせき)を弁ぜざる有様、しかも、目の極まる限りは坦々(たんたん)とした原野つづき
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
蘆葦(ろい)のたぐいでも生えているようなところであろうか、そこに弱々しい赤蜻蛉の飛んでいる趣は、野分のあとの空気に極めてよく調和している。平凡に似て平凡ではない。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
昔の廓壕(くるわぼり)の名残(なご)りでもあるが、水の湾入して、蘆葦(ろい)の生いかぶさって、その間に、面白い形をした松が所々にうねっている、その間を、蘆分小舟(あしわけおぶね)の画面になって、米友が漕いで行くのは
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)