“藍気”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あいけ50.0%
あゐけ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丹頂たんちょう姐御あねごも、元を思えば、近頃はまったく尾羽おはち枯らしたものです。藍気あいけのさめた浴衣ゆかたにさえ襟垢えりあかをつけている旅役者の残党に交じって、曲独楽きょくごまの稽古をやらなければならない境遇。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
帽に附けてあつた桜実さくらんぼの赤さが何故なぜかいつまでも頭に残つた。夕雲と思つた美しい空の色が次第に藍気あゐけを帯びて来て鼠色の家の上の窓なども定かに見えなくなつて来た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)