藍気あゐけ)” の例文
帽に附けてあつた桜実さくらんぼの赤さが何故なぜかいつまでも頭に残つた。夕雲と思つた美しい空の色が次第に藍気あゐけを帯びて来て鼠色の家の上の窓なども定かに見えなくなつて来た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)