藍壺あいつぼ)” の例文
その狭い井の口から広大に眺められる今宵こよいの空の、何と色濃いことであろう。それを仰いでいると、情熱の藍壺あいつぼに面を浸し、瑠璃色るりいろ接吻せっぷんで苦しく唇を閉じられているようである。
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)