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薮畳
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やぶだたみ
ふりがな文庫
“
薮畳
(
やぶだたみ
)” の例文
薮畳
(
やぶだたみ
)
を控えた広い平地にある紙漉場の
葭簀
(
よしず
)
に、温かい日がさして、
楮
(
かぞ
)
を浸すために
盈々
(
なみなみ
)
と
湛
(
たた
)
えられた水が
生暖
(
なまあたた
)
かくぬるんでいた。そこらには桜がもう咲きかけていた。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
鬱蒼
(
うっそう
)
とした其処ここの
杉柏
(
さんぱく
)
の梢からは、
烟霧
(
えんむ
)
のような
翠嵐
(
すいらん
)
が起って、細い雨が明い日光に
透
(
すか
)
し
視
(
み
)
られた。思いもかけない
山麓
(
さんろく
)
の傾斜面に
痩
(
や
)
せた田畑があったり、厚い
薮畳
(
やぶだたみ
)
の蔭に、人家があったりした。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
薮
漢検準1級
部首:⾋
16画
畳
常用漢字
中学
部首:⽥
12画
“薮”で始まる語句
薮
薮椿
薮蚊
薮川新田
薮入
薮蛇
薮柑子