薄紗うすもの)” の例文
もっとも深い眠りから覚めるとき、我々はなにかしら薄紗うすもののような夢を破るものである。
落穴と振子 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
君は透見すきみゆる霞の如き薄紗うすものの下に肉色したる肌着マイヨをつけ給ひたれば、君が二の腕、太腿の、何処いづくのあたりまでぞ、唯一人君を寝室ねべやに訪ふ人の、まことに触れ得べき自然の絹にして
舞姫 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)