萎々しおしお)” の例文
湯原王ゆはらのおおきみ蟋蟀こおろぎの歌で、夕方のまだ薄い月の光に、白露のおいた庭に蟋蟀が鳴いている。それを聞くとわが心も萎々しおしおとする、というのである。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
駕籠を着けたのは佐野家の裏口、娘はだまされて駕籠へ乗ったと知ると、初めのうちは少し騒いでいたが、佐野家へ着くと観念したものか、萎々しおしおと歩いて裏口から入ったそうですよ。