菓子舗かしや)” の例文
「ここは商家あきゅうどやじゃないのか。客にむかって、そのあいさつは何だ。菓子舗かしやとかんばんをあげておいて、菓子を売らねえという法があるか」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼女が頼みにして来た姉の家は麻布あざぶ飯倉いいくらの風月堂という菓子舗かしやであった。
松井須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
たべる人なみ以上にも働いているおひとに一番たべていただきたいと思っている。菓子舗かしやでも働きがいは欲しいからね
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おととし、菓子舗かしやあるじに、その店さきでいわれたことばを、勘太は、真人間に立ちかえる護符ごふとして来た。今日まで、一心、それを一つの目標として来たものだった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)