“茫洋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぼうよう94.4%
ばうやう5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
煙突は、白黒に塗り分けられた姿のまま、不透明に白濁した冬の寒空のなかに、いつものとおりただ茫洋ぼうようと無感動にそびえていた。
煙突 (新字新仮名) / 山川方夫(著)
どこと言って辻褄つじつまの合わんところもないが、それでいて子供の話のようになんとなく茫洋ぼうようとして捕捉し難いところがある。
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
ゆき子が食堂へはいつて行つても、別に、ゆき子の方を注意するでもなく、ゆつくり孤独をたのしんでゐるやうな茫洋ばうやうとした風貌ふうばうをして、酒を飲んでゐる。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)