“苧糸”の読み方と例文
読み方割合
おいと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
米を苧糸おいとふるいでふるうときに出るものといっているが(飛州志)、そういう道具の普及せぬ頃にはユリという楕円だえん形の木の盆で、米と籾とをゆり分けたので
食料名彙 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
往復一里もあるみちを頭に桶をのせて、路々も手を休めずに苧糸おいとみながらあるいているとある。手桶で水をはこぶ人には、もちろんそんなことはできない。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
その苧糸おいとを紡ぐということは、ジンキの篠巻きよりもはるかに辛気しんきな作業で、一枚の衣物になるのはその糸の全長の総計だけ、指のさきでらなければならなかったのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)