良秀よしひで)” の例文
(殊に「人生は地獄よりも地獄的である」と云う言葉だった)それから「地獄変」の主人公、——良秀よしひでと云う画師えしの運命だった。
歯車 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そのかみ、猛火の中のわが娘を見たという、仏画師良秀よしひでのように、——人の世の掟を超えた、芸道三昧の恍惚境にひたり切って、——浮世絵師芳年の顔は、名ある高僧のように澄み切ったのでした。
芳年写生帖 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
しかし、その御話を致しますには、豫め先づ、あの地獄變の屏風を描きました、良秀よしひでと申す畫師の事を申し上げて置く必要がございませう。
地獄変 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
しかし、その御話を致しますには、予め先づ、あの地獄変の屏風を描きました、良秀よしひでと申す画師の事を申し上げて置く必要がございませう。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
良秀よしひでの娘の乗ったような、炎々と火の燃えしきる車が一輛、人面じんめんけものに曳かれながら、天からりて来たと思いますと、その車の中からやさしい声がして、「大殿様をこれへ御迎え申せ。」と
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
御家のしゅうにも、若殿様の秀句や名歌が、今に沢山残って居りますが、中でも世上に評判が高かったのは、あの良秀よしひで五趣生死ごしゅしょうじの図をいた竜蓋寺りゅうがいじの仏事の節、二人の唐人からびとの問答を御聞きになって
邪宗門 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)