臼井うすい)” の例文
面会人は臼井うすい藤吾という姓名の青年であり、この臼井青年を紹介して来たのは、課長と同郷の大先輩である元知事目賀野めがの俊道氏であった。
鞄らしくない鞄 (新字新仮名) / 海野十三(著)
母の父弁三郎は、廃藩後も、臼井うすい町の町長に推されて、酒席や平常の上でも、すこぶる豪放磊落らいらくな人で、郷党たちにはひどく敬愛されていたらしい。
きっと奪い返し、おつれいたすでございましょう。心配ござらぬ。ご安心なされ。特に臼井うすい金弥殿にはな
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
下総しもうさ臼井うすいの町でも、城趾しろあとから少し東南に離れた田の中に、おたつ様という石の小さなほこらがあって、そこには村の人たちが麦こがしとお茶とを上げて、咳の出る病を祈っておりました。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
『甲斐国志』及び同地方の五万分一地形図を見ると、甲府の南から笛吹ふえふき釜無かまなしの川合に掛けて、しばしばこの川の水害を被むる村方に紙漉阿原かみすきあわら臼井うすい阿原・何阿原という地名がたくさんにある。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「はい、いつもの臼井うすい様が」若党ここでニヤリとした。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)