“膩汗”の読み方と例文
読み方割合
あぶらあせ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
薄暗い石油ランプの光線なので、明智は気づかなんだけれど、道化面の厚い白粉を溶かして顔一面に膩汗あぶらあせの玉が浮んでいた。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
に彼は熱海の梅園にて膩汗あぶらあせしぼられし次手ついで悪さを思合せて、憂き目を重ねし宮が不幸を、不愍ふびんとも、いぢらしとも、今更に親心をいたむるなりけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
袷の袖で狹い額に滲んだ膩汗あぶらあせを拭いた。
葉書 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)