腸詰ちょうづめ)” の例文
その晩クリストフは、断食と小斎日と四旬節の精進とがいっしょに来たような場合にあった。窓ぎわのくぎにつるした腸詰ちょうづめはもうひもだけしか残っていなかった。
その一方、白丘ダリアは益々ますます健康に輝きくびから胸へかけての曲線といい、腰から下の飛び出したような肉塊にくかいといい、まるで張りきった太い腸詰ちょうづめ連想れんそうさせる程だった。
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
食堂から五十二セントの日本ビールを一本買って来て、ベットの上にアグラを掻きながら、缶の蓋を開けて、美味うまそうな腸詰ちょうづめの横ッ腹をジャクナイフで薄く切り初めたもんですが
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
大きな腸詰ちょうづめを買って窓につるしておいた。その厚ぼったい肉片、堅い一片のパン、手製のコーヒー一杯、それだけで彼は山海の珍味とした。しかしそれを二人分も食べたかった。
……ハテナ……蓄音機屋の地下室が、腸詰ちょうづめ工場になっているのか知らん。コンクリの床の上をズルズルと引きられながら、その臼の処へ連れて行かれましたが、別に怖くも何ともありませんでした。
人間腸詰 (新字新仮名) / 夢野久作(著)