腕貫うでぬき)” の例文
武蔵の杖にも、のべがねがかくしてあったし、後先には、銅金どうがねが付いていた。そして紙捻で作った緒を通して腕貫うでぬきとしていたそうである。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
腰の大小はシメ縄でグルグルとまいてあり、肌ぬぎの腕にも縄をまきつけて、これが腕貫うでぬきのつもりらしい。腰のまわりに、火ウチ袋ヒョウタン七ツ八ツぶらさげ、ちょうど猿廻しである。
織田信長 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)