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胸算
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むなざん
ふりがな文庫
“
胸算
(
むなざん
)” の例文
彼は
胸算
(
むなざん
)
で自分の
懐
(
ふところ
)
にある紙入の中を
勘定
(
かんじょう
)
して見た。しかし今の彼にそれだけの都合をつける余裕はほとんどなかった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
数右衛門はちょっと
気色
(
きしょく
)
に障った。別れたら独りで
何処
(
どこ
)
かで飲もうと
胸算
(
むなざん
)
していた当てが外れたからである。
濞かみ浪人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もし長くその椅子に坐していたら必ず新生面を
拓
(
ひら
)
く種々の
胸算
(
むなざん
)
があったろうと思う。
正倉院
(
しょうそういん
)
の門戸を解放して民間篤志家の拝観を許されるようになったのもまた鴎外の尽力であった。
鴎外博士の追憶
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
城内で
羽振
(
はぶり
)
のきく若公卿に取り入ろうと
胸算
(
むなざん
)
をとったが、それもあまり支配者を出しぬく形になるので、とにかく
蒼惶
(
そうこう
)
として起き抜けに代官屋敷へやってきたわけ。
鳴門秘帖:05 剣山の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
こうしておいて、後のしまつは、お粂に何らかの
胸算
(
むなざん
)
があるらしい。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“胸算”の意味
《名詞》
心中で計算すること。胸算用。
(出典:Wiktionary)
胸
常用漢字
小6
部首:⾁
10画
算
常用漢字
小2
部首:⽵
14画
“胸算”で始まる語句
胸算用