胴体どう)” の例文
旧字:胴體
一所にベットリと、大きく、楕円形に、血痕が附いている。巨大な蜘蛛くも胴体どうと見れば見られる。まずあそこへ、腸を叩き付けたのであろう。瞬間に腸が千切れ、四方へ開いた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
内部うちから見たこの紙帳の気味悪さ! 血蜘蛛の胴体どうは、厚味を持って、紙帳の面に張り付いていた。左衛門が投げ付けたはらわたの、皮や肉が、張り付いたままで凝結こごったからであった。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)