胴上どうあげ)” の例文
あの胴上どうあげもさることながら、この寒さに向っての水雑炊と来ては思うだに身の毛のよだつ地獄のふちだ。私は、水だの、流れだのという川に縁のある文字を感じても、不吉な空想に震えた。
鬼涙村 (新字新仮名) / 牧野信一(著)
たいていの亜米利加人アメリカじんに通じる訳のものではないが、そこがバーのバーたるところで、ゼントルメン大いに飲みましょうとやるや否や、士官連がわあっと云って主人公を胴上どうあげにしたそうである。
満韓ところどころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)