胡盧ころ)” の例文
類想の模型には盡くる期あり。後れて出づる美術家は樣に依りて胡盧ころを畫くことを免れず。(審美學下卷一八七面)ハルトマンは類想を卑みて個想を貴みたり。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
けだし、最初の人は、霊感うちに湧いてこの曲を作り、第二の人は、曲そのものを学んでその霊感に触れ、第三の人は、曲そのもののようになりて胡盧ころを描く。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その作の自然に似たるは、作者の才、樣に依りて胡盧ころを畫く世の類想家に立ち超えたりければなり。早稻田文學はこれにりて、シエクスピイヤを沒理想なりとす。われは其意を取りて其言を取らず。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)