“老役”の読み方と例文
読み方割合
ふけやく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鬼一のような老役ふけやくをつとめる者に困った結果であったらしいが、その押出しといい、台詞せりふまわしといい、実に立派な鬼一であった。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ねえ法水さん、あれは他の老役ふけやくとは違いまして、貴方の好みから、沙翁の顔を引き写したので御座いましょう。
オフェリヤ殺し (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
亀井鉄骨は老役ふけやくを大専にした。相手を、始終、ねめつけるように据えた両方の眼が、かれを、敵役にもした。——皺枯れた、浪花ぶし語りのような調子の持主だった。
浅草風土記 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)