美人びじ)” の例文
で、禿はその通の病人だから、今ではあの女がひとりで腕をふるつて益す盛につてゐる。これすなはち『美人びじクリイム』の名ある所以ゆゑんさ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そこで今の『美人びじクリイム』、これもその手にかかつたので、もとは貧乏士族の娘で堅気であつたのだが、老猾おやぢこの娘を見ると食指大いに動いた訳で
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
始の程は何者の美形びけいとも得知れざりしを、医員の中に例のくるしめられしがありて、名著なうて美人びじクリイムともらせしより、いとど人の耳を驚かし、目をよろこばす種とはなりて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)