“繰形”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くりがた50.0%
モールディング50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
浮浪人はそのひっこんだ戸口へのそりのそりと入り込んで戸の鏡板でマッチを擦り、子供たちは踏段の上で店を張って遊び、学校の生徒は繰形くりがたでナイフの切味をためしたりした。
その上すべての繰形モールディングに金が塗ってあるからけばけばしい、重いバルコニーの迫持せりもちの間にあって、重り合った群集の顔は暗紅色の前に蒼ざめ、奥へひっこみ、ドミエ風に暗い。
シナーニ書店のベンチ (新字新仮名) / 宮本百合子(著)