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緌
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おいかけ
ふりがな文庫
“
緌
(
おいかけ
)” の例文
彼の烏帽子には縁もなく矢車の
緌
(
おいかけ
)
も着いてはいず、彼は粗末な布地退紅の狩衣に
縹
(
はなだ
)
色の短い
袴
(
はかま
)
をはき、ただ鮫皮を張った柄に毛抜の飾りのついた
蒔絵
(
まきえ
)
づくりの太刀
菊
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
一方は、背に
箙
(
えびら
)
を負い、弓をもち、左大臣の扮装をした興世王である。もう一人は、不死人で、これも、
緌
(
おいかけ
)
を付けた冠に、右大臣の装束をつけ、太刀を佩いて、
裳
(
も
)
を長く曳いていた。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
貞室の『かたこと直し』慶安三年印本に
緌
(
おいかけ
)
を鍋とりという事いかがと制したれど
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
色紙短尺に歌を書くよりほかには能のない、又は
緌
(
おいかけ
)
をつけて
胡籙
(
やなぐい
)
を負うのほかには芸のない、
青公家
(
あおくげ
)
ばらや
生官人
(
なまかんにん
)
どもとは違って、少納言入道信西は博学宏才を以って世に認められている。
玉藻の前
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
緌
部首:⽷
14画