“箱輿”の読み方と例文
読み方割合
はこごし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「待っていた」といわぬばかりに、俊基は迎えの箱輿はこごしへ歩み寄った。——輿には、横顔が見えるていどの覗き窓が切ってある。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わずかな日のあいだに、武士の多くは河原で首切られ、僧や公卿は、伝馬てんまの背やら箱輿はこごしで、続々、遠流おんるになって行ったのだった。多い日には、二つも三つもの流されびとを都の庶民は目撃していた。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)