筑摩川ちくまがわ)” の例文
下仁田しもにた街道から国境を越えて、信州の南佐久へ入った山崎譲と七兵衛は、筑摩川ちくまがわの沿岸をさかのぼって、南へ南へと走りつづけます。
大菩薩峠:19 小名路の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
筑摩川ちくまがわの上流の何とかいう所から河を隔てて向うの山を見ると、いわの上に熊がごろごろ昼寝をしているなどはまだ尋常の方なので、それが一層色づいて来ると
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これを又市が脊負しょいまして暇乞いとまごいをして出立致しました。御案内の通りあれから白島村を出まして、青倉あおくらより横倉よこくらへ掛り、筑摩川ちくまがわの川上を越えまして月岡村つきおかむらへ出まして、あれから城坂峠しろさかとうげへ掛ります。
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
せみなくや天にひつゝく筑摩川ちくまがわ 同
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)