笹谷峠ささやとうげ)” の例文
後柏原ごかしわばら天皇大永たいえい年間、陸奥みちのく一円にかくれなき瀬越の何がしという大賊、仙台名取川なとりがわの上流、笹谷峠ささやとうげの附近に住み、往来の旅人をあやめて金銀荷物押領おうりょうし、その上、山賊にはめずらしく吝嗇りんしょくの男で
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)